Dr.SANTAの物流コンサルティングを導入したお客様に、その導入効果などについてインタビューしました。
今回は、富山県小矢部市でペット衣料・雑貨の企画・製造・販売を行なっている、株式会社ゼフィール樣の事例です。
代表取締役 長谷川様、専務取締役 嵐様、物流本部長 竹島様、へ直接お話をお伺いしました。
株式会社ゼフィール様について
―まず最初に、御社についてお聞かせください。
長谷川社長:設立は平成元年6月、事業内容はペット衣料及び雑貨の企画・製造・販売です。
前身に私の祖母が営んでいた赤倉縫製という小さな町工場があり、娘の三姉妹が現住所に移り株式会社ゼフィールを創業しました。
社員6名、パート6名の12名体制で日々の出荷業務を行っています。
株式会社ゼフィール様 基本データ
設立 | 1989年6月1日 |
---|---|
従業員数 | 40名(2015年6月現在) ※グループ会社(製造会社)を含めて57名) |
年商 | 9億円 |
事業内容 | ペット衣料・雑貨等の企画・製造・販売 |
得意先 | 一般消費者、専門店 |
物流体制と、事業における物流の位置付けについて
―御社にとって物流とは?
長谷川社長:Eコマース(通販)の売り上げが多く、自社で企画・製造・物流までを一貫しておこなっているわが社にとって、
最終のお客様と直接つながっている物流のスピードや正確性は非常に重要なウェイトを占めています。
コンサルティング前の状況
―Dr.SANTAに依頼する前は、どのような状況でしたか?
長谷川社長:繁忙閑散の波が非常に大きく、忙しいときはどうしても人海戦術になってしまうというのが実情でした。役員も出荷作業を行っても毎日が深夜。それに加えて外国人研修生が10数名おり、誤送やクレームなど物流品質が問題になってきたことで、本当にこれでいいのかなと。年々売上増に伴い、商品アイテム数も増加し、作業も複雑化していきました。職人のように、熟練した人にしかわからない仕事、例えば商品判断や商品の置き場所がわからなくなってしまったこともあり、人が何人いても足りない状況でした。
このやり方が適正なのかどうなのか、根本的に何かおかしいのではないかと、負の連鎖的に上手くいかなくなっていったという経緯があります。
導入の経緯
―「物流コンサルティング」というサービスに興味をもったきっかけを教えてください。
長谷川社長:物流に関して社内で討議したこともありますが、営業・事務・物流の各々の言い分があって、落としどころがうまくつかめませんでした。お互いに言っていることは間違っていないのだけど、協力して進めようという方向性が見出せない期間があって、一緒に入っていただける方がいたほうがスピードアップするのではないかと。そこで、何社かコンタクトをしました。
―その中からDr.SANTAを選んだ理由はなんでしょうか?
長谷川社長:平野先生はソフト系にもハード系にも所属していない独立系という事で、その中で一番公平に、親身になって相談に乗っていただける方じゃないのかなということで相談しました。
―コンサル費用に関してはご契約時にどのように思っていましたか
長谷川社長:最初に平野先生からコンサル費用を提示していただいて、自分たちがどれだけ費用対効果を出せるかということを考えました。コンサルティングを頼むのが初めてだったので、高いのか安いのかはわかりませんでした。
嵐専務:どこまで入ってこられて、自分たちもそれを吸収して結果につなげられるか、といったらやはり最初は不透明でした。ただ、以前一度コンサルタントを紹介してもらったとき、押し付けるような物言いで、高圧的に指摘するだけの人でした。平野先生は、会社で積み上げてきたものを汲み取ってくれて、その目線で、指導・コンサルティングをしてくれました。
―他社と比較していかがでしたか?
長谷川社長:他のところはもっと高かったですね。
最終的にはソフトなり、倉庫なりのハードをパックにしたような提案を受けたりもしました。平野先生と比べ、コンサルティングだけではない、という印象です。
導入効果と改善への取り組み内容
―Dr.SANTAの物流コンサルティングを導入して効果はあがりましたか?
長谷川社長:人数で言うと、昔の繁忙期にはフルの23人で深夜12時~1時まで作業していました。冬物のピークになる12月~1月はずっとそんな感じです。今では17人体制で、17:30の定時にあがれています。
嵐専務:コンサルを依頼する以前は受注を捌くことのみに焦点がいっており、データすらとっていませんでした。コンサル初期段階のデータと比べてみると、時間あたり50ピッキングだったのが、250ピッキングと5倍の数値になっています。また、ハンディシステムが入ったことで、今まで慣れなければできなかった作業も要領の良い人ならその日にでもピッキングができるようになりました。
竹島物流本部長:検品をなくしたということもあり、全作業工程の処理でいっても倍近い数値になっています。
長谷川社長:物流改善が上手くいったことで、波及効果もありました。最初は否定的だったのが、改善や手を加えることで結果が付いてくるということを実感することが出来たので、社員の見方も、部門の管理者、責任者の考え方も変わりました。
人は変われる。それは、会社にとって大きなプラスだと思います。
Dr.SANTAの良い点
―Dr.SANTAのコンサルティングで、良いと思う所はどんな所でしょうか?。
嵐専務:僕たちには初めあまりシステム知識も無かった。平野先生がいたので、システムを入れるときに選定を間違わずに済みました。大きな判断だったために際立ちましたが、方向性を確認してくれるというのが大きい。大もとのシステムが悪いと全てに悪影響がでるところだったので、助かりました。
竹島物流本部長:一言でいうと、進め方がよかったです。はっきりと今回の課題を出して順を追って進めるのでわかりやすい。
長谷川社長:育てていただいている感覚だと思う。
決してはっきり答えは教えてくれない、ある程度自分たちで考えさせられる。
その企業の立場に立ちそのレベルを見る。その時点で適切なアドバイスを与えてくれるので、次のステップに上がれる。ある程度の目標を与えつつも、その企業のレベルに応じてのアドバイスをくれていると思います。
外部の物流コンサルタントを活用するコツ
―外部の物流コンサルタントを活用するコツがあればお聞かせください。
嵐専務:部門管理責任者がどこまで本気かというのを、現場にみせながら、入り込んで愚直に続けていかないと変われないと思う。
やっといてでは誰もやらないし、方向性も間違ってしまう。本気度を見せないと現場は変わらない。
結局、コンサルタントを入れても、やらないといけないわけなので。
長谷川社長:平野先生が全部のことを出来るわけはなく、進めていくのはやはり企業。
やり方と方向性を相談して、ちゃんと合っている方向に会社を進めるようにすること。
全部を平野先生にどうすればいいか尋ねるのではなく、最終的には僕らで考えて「次はこういうことをしたいけど、どうですかね。」というところまで考えて成長していかないと、あまり意味が無いと思う。
今後期待すること
―今後Dr.SANTAに期待することをお聞かせください。
嵐専務:それが在庫なのか、物流の品質なのかわかりませんが、改善を進め、キャパシティだけじゃなくてトータルでもう一つ高みへいきたいです。それと、平野先生の関わっている会社の中で、一番になりたいですね。
長谷川社長:ものづくりを所有している、製造も物流も持っているという会社になるので、つまりはメーカーじゃないですか。こういった独自の環境でも、もっと効率的なやり方を追求していかないと生き残っていけないのかなと思っています。
―お忙しい中取材のご協力、誠にありがとうございました。
(取材日:2015年6月19日/取材者:ライター 宍倉)
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