“在庫改革とは”

在庫を『在庫量』『在庫関連経費』の視点で可視化し、全社での共有数値目標をたて、適度でバランスの良い『顧客サービスと全社最適物流コスト』を実現する改革。

在庫改革とは在庫を減らすことだけではない。在庫と在庫管理業務全般を最適化すること。そうすることで改革前よりも在庫管理状態が良くなり、欠品も誤配送も減り、経費削減、作業効率の向上となる。在庫が多いと無駄な経費や無駄な人件費が必要となる。在庫改革を実行すれば在庫の適正化が行なわれ無駄な経費がカットでき作業効率も良くなる。しかし、多くの企業は在庫の欠品が心配で改革を進められない。それは結果として、損失を生むことになっている。

“在庫改革を進めないことによる損失費用の項目”

①銀行の借入金利

②欠品による販売機会損失

③在庫廃棄＋廃棄関連費用

④原価割れ販売

⑤倉庫の保管費

⑥物流作業人件費

⑦横持ち輸送費

在庫改革を実行しない場合の年間の損失費用は、数千万円になるケースもある。例えば、在庫廃棄年間約500万、外部倉庫料年間約500万(※100坪程度)、人件費パート200万(※2人分)。いくら小さく見積もっても損失費用は莫大となり、年間で数千万という額になる。逆に在庫改革を実行した場合、損失がゼロになり、経済効果が生まれる。こうなれば、どちらが良いかは考えるまでも無いだろう。

“在庫改革及び物流改革効果の例”

●在庫150億→82億円　　

●在庫30％減、業務コスト140億減

●作業時間20％減

●ピッキング150枚(※時間)→350枚

●コスト35億減

●在庫30億減、保管費16.5減、横持ち8.6億減

●在庫日数24.5日→12.7日

●在庫40％減、7.1億円の物流コスト削減

●3年間で物流コスト5億減

●物流費30億円減

●在庫月数3.14ヶ月→1.67ヶ月

●2拠点合計400人員→1拠点300名

 

損失がゼロになり、更にプラスの効果を億単位で出している企業もある。年間数千万単位の損失を20年間続けたら億単位になる。在庫改革は必要で効果的な対策なのだ。もしも、何年間も年間を通して出荷が少ない商品が大量に在庫としてあれば、大変な損失となる。そんなとき、廃盤を検討するためのボーダーラインがあれば瞬時に判断できる。コンピューター在庫と実在庫の差異がある場合はどうだろう。どこの物流センターでも起こることだ。在庫改革では、コンピューターと実在庫の差異を無くすことも勿論できる。

“問題の見える化”

在庫改革で大事なことは問題の見える化。どんな、問題にも原因があり理由がある。問題の原因や理由を全て出し切って対策しないと、問題の本質は見えてこない。改善されない問題の多くは、問題の原因や理由が判明していない。例えばコンピューターと実在庫に差異がある場合も、その問題の原因は『誤出荷なのか』『入力ミスなのか』『棚卸時カウントミスなのか』『そもそも入庫検品ができておらず最初から不足していたのか』『それとも処理や管理が不十分なのか』と、幾通りにも考えられる。物流現場で発生するトラブルは、”問題の見える化”によって原因を知ることで、ゼロは難しいとしても、間違いなく減らすことができる。

●デッドストックの削減

●過剰在庫の削減

●欠品アイテムの削減

●棚卸時の在庫差異の削減

●保管費の削減

●作業効率が良い在庫配置

●倉庫間移動の無駄な運賃の削減

●在庫配置による出荷ミスの削減

 　

“全社的プロジェクトで実行”

在庫改革で、経常利益効果が見込める。在庫改革で売上げの0.5％相当の経費削減ができる。売上げが100億の会社であれば、在庫改革だけでも5000万円の経費削減ができる可能性がある。物流改革全体では1億削減できる可能性がある。売上拡大で1億円の経常利益をつくるとしたら簡単なことではないが、実際に在庫改革を実行し在庫を30％減らし業務コストを数千万円減らした成功例もある。これらは一例だか、全ての案件で生の数字を平野さんは見てきた。その平野さんがいつも言っていることは、改革は“全社的プロジェクトで実行すべき“ということだ。その言葉の裏には、SANTA物流コンサルティングの成功へのこだわりを感る。SANTA物流コンサルティングの物流改革は、低コストで実行でき効果がでるスピードが早いと評判。その成果は、無論ノウハウだけで達成した訳でなく、役員の方の理解やプロジェクトチームの協力や現場の人の真剣な取り組みの結果だ。SANTA物流コンサルティングの成功へのこだわりは、全員で成果をだすこと。簡単なことではないが、この功績が、この先、何年も続き継続的に利益を上げ続ける。

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ライター紹介：かわしま

1973年東京生まれ　専門性の高いサービスに特化した記事を数多く執筆している。

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